#15 PMSの正体(1)

月経前症候群(PMS)について
寺本裕美子 2022.08.14
誰でも

こんにちは!

スペインバスクより寺本裕美子です。

今日もレターを開いてくださり

本当にありがとうございます!

近くのビーチにて

近くのビーチにて

↑はインスタグラムのストーリーズで

シェアしたものです♪

バスクは山と海に囲まれている

本当に恵まれた地域なのですが、

晴天が続くことは珍しく、

夏になると

天気予報の情報を皆でシェアしては

いつビーチに行けるか、

賭けをするかのように必死です。

ということで先日、

もうすぐ天気が崩れるということで、

次男坊とせっせとビーチへ♪

次男は多くの子供たちと同じく、

水遊びが大好き。

日が暮れても、冬場でも海に行きたい

派です。

さて、今回からはPMSについてお届け

したいと思います。

ビーチへ行ったその日の私は

月経前の「秋」。

「明日、海に行きたい!」

と次男に言われて、

「おう、行こうか!!」

と返事したちょっとあとで、

なんだか面倒くさいな…

と思い始めました。

海に行くってことは、

1日中過ごすわけですので、

結構物入りです。

次男は

シュノーケルやらボディボード、

(腹ばいになって波乗りするボード)

ウェットスーツを持っていきたい。

加えて

パラソルやお弁当、お菓子なども必要。

言い忘れていましたが、

今長男とパートナーは、親子二人旅に

出かけています。

夏休み中は生活リズムがバラバラに

なりがちで、そろそろ自分の相手を

しなければ、という気持ちも。

。。。

準備、面倒だなあ。

テンションが上がらないぞ。

お友達も誘いたいと言われたけど、

「秋の母ちゃん」は、

月経前だから

今回はのんびりコースで勘弁して~、

とお伝えし

えー、でも一緒に泳いでくれるのー?

と言いながら次男坊も承知。

「周期の春夏秋冬」を把握すること、

その時の自分に合わせて

なるべく無理なく

自己管理をするのは、とても大事です。

多くの植物が

秋冬の季節、花を咲かせて華やかに♪

とか

雪降ってるのに

「パラグライダーしよう!いぇーい♪」

と明るく言ってられないですよね。

(笑)

月経周期の「春夏秋冬」については

レター#13、またはブログの

私の「秋」は、

てきぱき行動すると

結果ストレスになる時があります。

とりあえずお互いのんびり準備して

早めに寝て

気温が上がる前に着くように起きた

はずなんですが、

やっぱり出発は遅れ

見事に駐車場は満車。(笑)

15分ほど遠くに停めて徒歩に。

たった15分なのに

例のボードを半分引きずりながら

やや文句を言ってる次男坊を横に

いや~、天気いいねえ~♪♪

あの車、君が好きなタイプだね~

帰りはアイス買おうね~

岩場で魚とかいっぱいいるといいね~

後でお父さんに電話してみようね~♪

とネタ切れ寸前まで頑張って

無事、次男入水。(笑)

母はひと泳ぎして、

仰向けになってプカプカと波の

心地よさを楽しみリラックス。

お腹がすいたら食べて、

暑くなったらまた海に入って、

読書したりのひと時。

二人だけのほうが

結構のんびりできました。(笑)

次男が大きくなったから、ですね。

魚を追ってシュノーケリングしてる

姿を見るのも、嬉しかったし、

一緒に波乗りしながら遊べたし、

とても良い1日となりました。

***

月経前は、いろいろと症状があると

言われていますが(PMS:月経前症候群)、

その原因が純粋に生物学的なもので

ある、という前提からのメカニズムは

科学的に発見されていません。

200,300もあると言われていますが、

理由はわからないというのです。

月経があるが故の「症候群」と

病理的に扱われて久しいし、

普通と思われていますが、おかしいと

思いませんか?

PMSは「文化的症候群」に

カテゴライズできるという説があります。

その説によると、

月経前の身体的症状の原因は、

環境や文化、

そこにある信念や期待、迷信など。

色々調査や書物があるのですが、

〇月経前は症状があるのが普通、

という価値観がある文化で

月経前であると誤解していた女性は、

実際に月経前であってもそれを把握

していない女性より、

PMSの症状を多く経験した

〇月経周期に関連する不定愁訴は、

西ヨーロッパ、オーストラリア、北米

に住む女性からの報告が最も多いとされ

(先進国)、

中国の女性から月経前症状として

最もよく報告されるのは、

疲労感、水分貯留、痛み、冷え性。

アメリカ人女性に冷え性は少な目で、

ネガティブな感情を訴える中国人女性

は少ない。(WHO)

〇放火や暴行、過失致死の罪で裁かれた

女性がPMSによる責任能力の低下を

主張し、ホルモン治療を受けることを

条件に減刑された。(1980年代イギリス)

〇月経前症候群は『文化特有の障害』

である。 ホルモン分泌が女性の心を

壊すことはない。

(トーマス・ジョンソン

『Culture, Medicine, and Psychiatry』)

私がなぜこれらの調査や文献に出会っ

たのかというと、

月経のことを学び始めてから、

女性の身体にまつわることが病理的に

扱われていることが不本意だ、

おかしい、と思うようになったからです。

科学の分野で、女性の身体(健康)は

関心の低い分野であると知ったからです。

月経がタブーになるそのずっと前、

女性は大衆の健康を守る存在でした。

「お産婆」はその一つ。

日本だけでなく、ヨーロッパにも

多く存在していました。

そのヨーロッパで宗教的権力を

中心に、男性にとって未知な女性の

知恵や周期、お産の神秘といった

コントロールできないものを除く動き

が強まって(例えば魔女狩り)、

男性中心に医療の大学制度が作られ、

看護婦という医師に従属的に働く女性

以外は医療に入れないようになった。

お産は仰向けの姿勢でするように

なったり管理的になり、

男性医師が介入するようになったり

医療的な視点でかつ社会的にも

正当に相手にされないまま

生理的な月経周期とか妊娠出産は

病理化され、

女性と男性の身体のつくりの違いは

理解されないまま近代化が進んだり、

政治でも経済でも科学でも教育でも、

女性より男性の方が機会に恵まれ

意見できるという社会になっていきました。

女性ではなく男性的視点の医療側が、

女性の身体について語るように

なりました。

ご存じでしたか?

私が

「ホルモンのせい」

「生理だから」

という表現に拒否感を持つのは、

そういった歴史を知ると、

「なぜなのか」見えてくるからです。

男性優位な社会や家父長制は、

それを正当化してきました。

が、実際は

男性的な視点が力をもつことで、

色んなバランスの悪さを生んでいます。

これに関しては

色んな見方があると思います。

でもね、もっと身体と仲良く、

誇りをもって健康を楽しみたい!

そういう女性が増えたら、世の中もっと

平和になると思うんです。

長くなるので、次回に続きます。

良かったらあなたの意見も

ぜひ教えてくださいね!

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それでは、良い1日を!

バスクのユミコより。

【お知らせ♪】

もうすぐ、ワークショップを開催します。

レターを読んでくださるあなたとも

お会いできたらとても嬉しいです!

「月経について話す」ということは、

生涯通して変化する身体について

考えること。いたわること。

自分の身体のルーツを再認識すること。

自分自身の何かに気づくこと。

ありのままの自分に安心すること。

娘さんのために知りたい方、

更年期にある方でも、

生理、身体についての誤解が晴れて

より過ごしやすくなったり

前向きに過ごすための

共通する内容がいくつもあります

日程が決まりましたらお知らせしますね。

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